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初心者もプロも、そのあいだにいるひとたちも

Netflixのリアリティー番組出演者がcookbookを出版

Junicci Hayakawa / 早川 純一
ククブク
Published in
5 min readMay 17, 2018

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「あなたにイチオシ!」には表示されているんですけど、まだ観たことはないんですよね。

2018年2月に第1シーズンが配信になったNetflixオリジナルのリアリティー番組『クィア・アイ』。

ちょっとイケてないひとたちを、ゲイの5人組のアドバイスによって改造していくという趣旨の番組なんです。

この番組の出演者は、カルチャー担当のカラモ、ファッション担当のタン、デザイン担当のボビー、身だしなみ担当のジョナサンと、みんなそれぞれ得意分野があるのですが、このなかで料理担当ということになっているのが、アントニ・ポロウスキというポーランド系カナダ人のシェフ。

その彼が、cookbookを発売することがわかりました(やっと本題!)。

今年の3月の充実した3週間、ネットのライターたちはアントニ・ポロウスキ — — 『クィア・アイ』の食べものに夢中なメンバー — — が本当に料理ができるのかどうか、議論を戦わせつづけた。

全然知りませんでしたが、そういう議論で盛り上がってたんですね。

懐疑派▼

擁護派▼

なんと、ニューヨーク・タイムズ紙まで巻き込まれています。

実際は議論の必要はなかった。というのも、彼はNetflixのヒット番組で毎回、人びとに料理のしかたを見せつづけているからだ。そして「驚異の5人組」によるイメージチェンジ体験の全体的なポイントは、彼らを専門家に変えることではなく、自分たちの最高の生きかたができるように自信をつけることにあるのだから。7品のコースメニューの料理のしかたを男たちに教えることなんて、アントニには期待されていないのに、みんながカクテルの時間を楽しんだり、カジュアルなディナーを数時間で作れるのを助けることは期待されている。このレベルにおいて、ポロウスキさんは目を見張るほどに自分の職務をはたすのだ。

番組を観ていないのでよくわかないのですが、彼のインスタグラムを見るかぎりでは、とてもおいしそうな料理を手がけていますよ……。

いや、写真うますぎるでしょ!

これは最初からプロのしわざ……。

彼がなぜホートン・ミフリン・ハーコート社と来年リリースされるcookbookの契約を結んだのかということも、このことから説明できるかもしれない。

論理的なつながりがよくわかりませんが、こういう大々的なプロモーションが手がけられるのは、大手出版社しかありませんよね😁

「自分の好きなレシピや、家庭の料理初心者、プロ、あるいはその中間にいるひとたちにとって基本的なレシピを書くことができて、興奮が止まらないよ」とポロウスキはエンターテインメント・ウィークリー誌に語っている。

オトナたちがひと儲けを企んでいるなか、「中間にいるひとたち」にちゃんと目を向けているなんて、アントニ自身の性格がしのばれます。

その本には「シンプルでヘルシー、ヴィジュアル的にも魅力的な」料理に焦点を当てて、100近くのレシピが掲載されるという。「アントニにはキッチンの初心者たちと即座に結びつく、魅力的な弱さがあるんです」と語るのは、ホートン・ミフリン・ハーコート社の編集ディレクターのラックス・マーティン。「しかし彼のレシピはとてもスタイリッシュで、現代的で、その洗練さはみんなを惹きつけるんです。私は彼のヨーロッパ風の古典的なアプローチと、アメリカ風の手軽さ、その配合に魅了されました」

賭けてもいいけど、このインスタグラムアカウントで使われている料理の写真が、そのままcookbookにも使われていると思いますよ。

もしすべてが計画通りにいけば、アントニのcookbookは2019年春に発売されるだろう。そして『クィア・アイズ』の第2シーズンは2018年末にNetflixで配信される。

もう予約が始まっているのも驚きです!

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Antoni in the Kitchen』というのは仮タイトルなのかな?

ぼくはリアリティー番組はまったく観ないのですが、このcookbookが発売されるまでには『クィア・アイズ』を観ておこうかなと、ちょっとだけ思いました。

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ライター、フォトグラファー。わかさいも本舗さんのウェブサイトのコピーなど。海外の料理本を紹介するサイト「ククブク」は現在お休み中。ロン・パジェットの詩を趣味で訳してます。プロフィール画像は有田カホさんに描いていただきました。