金曜日のcookbookランキング
#070 イギリス名庭園のcookbook
新たな料理本との偶然の出会いを楽しむ、金曜日のcookbookランキング。
5月最後のランキングをお伝えします。
先週の土曜日に、今年初のバーベキューをしてきました!
友人の結婚をカジュアルにバーベキューでお祝いしようという集まりだったのですが、直前まで雨予報が出ていたので、ドキドキしながら当日を迎えました。
幸いにも雨は明け方のうちにあがってしまい、みんなが集まるころには良い天気に。
お肉は牛カルビやステーキ肉などを、近所のスーパーで調達。
若手が大活躍して、ひたすら焼いてくれました。
持ち寄りの前菜(ピクルス、砂肝の南蛮酢、オリーブ×生ハム×メロン、イチゴ×ガトーショコラ×マシュマロ)もバーベキューによく合った!
ビアサーバーもレンタルしたりして、心地よい風が吹く庭で日が暮れるまで楽しい時間を過ごしました。
ふたりとも、どうぞ末長くお幸せに!!
それでは、今週のcookbookのランキングを見ていきましょう!
- Claire Ptak『The Violet Bakery Cookbook』(Square Peg)
- Jim Lahey『The Sullivan Street Bakery Cookbook』(W W Norton & Co Inc)
- Aaron Bertelsen『The Great Dixter Cookbook: Recipes from an English Garden』(Phaidon Press)
- Richa Hingle『VEGAN RICHA’S INDIAN KITCHEN』(AMP ADULT)
- 鈴木登紀子『JAPANESE HOME STYLE COOKING』(日本出版貿易)
- Yotam Ottolenghiほか『Sweet』(Ebury Press)
- Nancy Singleton Hachisu『Japan: The Cookbook』(Phaidon Press)
- Charles Spence『Gastrophysics: The New Science of Eating』(Penguin)
- Richard Evershedほか『Sorting the Beef from the Bull: The Science of Food Fraud Forensics』(Bloomsbury Sigma)
- Timothy d’Offay『Easy Leaf Tea: Tea House Recipes to Make at Home』(Ryland Peters & Small)
出典:Amazon.co.jpランキング(すべてのカテゴリ > 洋書 > Cookbooks, Food & Wine / Kindle版は除く)
今週は、2015年発売のクレア・プタックによる『The Violet Bakery Cookbook』が第1位を獲得しました。
まあ、当然といえば当然の結果ですね。
ぼくらがバーベキューをしていた土曜日、その裏番組ではハリー王子とメーガンさんのロイヤルウェディングがおこなわれていました。
クレア・プタックは、この結婚式用にウェディングケーキを手がけた人物。
こういうきっかけでcookbookが注目されるというのも、なかなか良いものですね。
そして今週第2位には、「こねないパン」ジム・レイヒーの最新作『The Sullivan Street Bakery Cookbook』がランクインしました。
このほか、ファイドンの国別cookbookシリーズ『Japan: The Cookbook』が発売になった影響で、日本料理の本にも注目が集まっているようですね。
そんななか、今週ククブクが注目するのは、第3位に登場した『The Great Dixter Cookbook: Recipes from an English Garden』。
これまた表紙が美しいcookbookですよね。
書名になっているグレート・ディクスターというのは、ロンドンの南東、イーストサセックスのノーシャムにある庭園の名前なんです。
ここはクリストファー・ロイドという有名な園芸家(「ドク」じゃないですよ)が所有していたプライベートガーデンで、その見事な植物の配置や配色をひと目見ようと、世界中から多くの園芸ファンや専門家が集まってくる場所なんです。
本書『The Great Dixter Cookbook』は、そんなグレート・ディクスターが監修する園芸ガイドに、ここで採れる野菜やフルーツなどを使った料理のレシピを合わせたもの。
もともとがプライベートガーデンなので、片隅には家族で食べるために野菜などを育てているキッチンガーデンもあるわけです。
収められたレシピは、鶏肉とリーキのパイ、リンゴのクランブル、ビーツのチャツネといったイギリスのクラシカルなものから、
クリスピーなケールチップスやシャクシュカといった現代的なものまで、およそ70種類が掲載されています。
そのレシピの多くが、ロイド家のプライベートな料理帖に載っていたものから採用されているのだそうですよ。
本書の著者、アーロン・バーテルセンはニュージーランドの出身で、1996年に学生ボランティアとしてこのガーデンにやってきた人物。
その後、イスラエルなどで園芸を学んだあと、2007年からグレート・ディクスターの野菜ガーデナー兼料理人として働いています。
この本の印税は、すべてグレート・ディクスターの公益信託に寄付されるということですよ。
といったところで、今週のランキングはここまで。
また来週をお楽しみに!