Photo by Slejven Djurakovic on Unsplash

たった7つのジェイミーのやりかた

“裸のシェフ”の新刊が8月発売

2019年5月に破産申請をして、はや一年。

帝国が崩壊した『裸のシェフ』ジェイミー・オリバー、現在の心境を語る | 「求められるのは僕みたいなやつさ」

継続して営業していた香港と台湾のレストランも、新型コロナの影響で今年4月に閉店をやむなくされたのだとか。

冬の時代を迎えた香港飲食業界 老舗の閉店や家賃滞納、一時閉店も相次ぐ

経営者としては逆風に吹きさらされている感じのジェイミー・オリヴァーですが、料理人としての手腕は衰えていないようです。

彼の新刊cookbook『7 Ways: Easy Ideas for Every Day of the Week American Measurements』が8月に発売になることが、彼のSNSで明らかになりました。

Jamie Oliver announces new cookbook and gives fans a special sneak peek

ジェイミー・オリヴァーがcookbookの最新刊を告知し、その本が作られる舞台裏を明かした特別な映像をインスタグラムでシェアした。

みんなが毎週毎週スーパーマーケットで何を買っているか、そこに着想を得た自身初のレシピブックになるだろうねと、そのセレブリティ・シェフは明らかにしている。本の名前は『7 Ways』で、イギリス全土の人気食材をもとに、最小限の食材しか使わない、従いやすいレシピを提案している。

発売を告知する、2分ほどのインスタグラム動画がこちら。

レシピのページで雑然としているスタジオ内での撮影ですね。

ビデオ映像のなかでジェイミーはスタジオ内にいるように見える。そこでは彼の本のとりまとめがおこなわれているところだ。

「やあみんな、みんなに知らせたいことがあるよ。ぼくの新刊のことだ。いまちょうど山場をむかえていて、ワクワクしているところ。本文の校正と色校正が終わったところで、あたりを見回せば壁にみんな貼られているのが見えるはずだよ」とそのTVスターは語り始める。

新刊についてひととおり語ると、ジェイミーはデスクの上に重ねられた印刷ページのシートを取り上げます。

自撮りだから大変そう。

レシピのページとカラフルな表紙のページを手にしながら、本を作るさまざまな段階を説明した後で、彼は「これらのシートは印刷屋さんから送られてきたもので、裁断して折り畳み、縫製して、接着して、ぼくたちが知ってる書籍のかたちになる前の本のすがたなんだ。いまやっているのは、写真を撮ってレシピを仕上げること。表紙はもうできてるけどね。まだ本のかたちにはなってない。こういった小さいパーツのすべてが本には詰め込まれているんだ」と続けている。

そういってハードカバーの表紙の裏側を見せたりしているオリヴァー。

まだ見返しページが貼られてない、ボール紙そのままの表紙は、なかなか見る機会がないんじゃないかな。

それにしても最近のジェイミーのcookbookは、どれも大理石のテーブルに腕をついた姿勢のものばっかりで、ちょっとつまんないです。

左『5 Ingredients — Quick & Easy Food』/ 中央『Jamie Cooks Italy』/ 右『Veg: Easy & Delicious Meals for Everyone as seen on Channel 4’s Meat-Free Meals』

笑顔までいっしょだ。

これまでの本と新刊がどう違うのかについての説明も、ジェイミーはシェアしている。「これはぼくがデータを見ることで着想を得た初の本なんだ。みんなが何をしているかというデータを。みんなが週のほとんどで何を買っているのかをひとまとめにして学んで、それをもとに章立てを考えたんだ」

人びとの買い物行動というビッグデータに基づくcookbookなんて、いかにもウィズ・コロナっぽいじゃないですか！

経営者としてうんざりするほどデータを眺めた日々が、経験として活かされているんじゃないかな？

「ジャガイモ、トウガラシ、丸鶏を使ったすばらしい料理。アボカドもある。すべてみんなが普通に買うものばかり。それを7つのワクワクするやり方で調理する。どれも本当に簡単で、最低限の食材しか使わなくて、シンプルで素敵なワクワクする料理になるんだ」

表紙を手にしたジェイミーは冗談を言う。「素敵なビビッド・ピンクだよね。みんなご存知のとおり、ピンクはぼくの色だからね！」

そして彼はファンやフォロワーたちに、選んだ料理のひとつをチラ見させてくれた。それは本当においしそうに見えた、と言わざるを得ないだろう。

いや、本当にどれもおいしそう！

ただ「みんなが買っている食材」ということで、食材のバリエーションが乏しそうなので、どれも似たような料理に見えるのはしょうがないのかな……。

「今度は本について話すよ。計画通りに行けば、みんなにそれを見せられると思う」とジェイミーは締めくくっている。

『7 Ways』は現在予約受付中で、8月20日に書店で購入できるようになる予定だ。

ジェイミー・オリヴァーの新刊cookbook『7 Ways: Easy Ideas for Every Day of the Week American Measurements』は、日本のAmazonでは11月10日以降にお手許に届く予定。

Amazonでのお求めはこちら

最近のジェイミーはチャネル4の『Jamie: Keep Cooking and Carry On』に出演している。番組ではそのシェフが国民に簡単にできるレシピやコツ、解決法などを紹介していて、多くのひとたちがロックダウンのせいで家にいることを余儀なくされているというこの特別な時期に、特におあつらえの内容となっている。

『Keep Cooking and Carry On（めげずに料理を続けよう）』はYouTubeでも一部が公開されていて、外出自粛のあいだにも自宅で最小限の食材で作れる自家製レシピが多数紹介されています。

多分自宅のキッチンで撮影したのだと思われ、カメラ前のきちんとした「セレブシェフ」のすがたではなく、普段着で家族とともに料理を楽しむ「パパ」ジェイミーのすがたを観るのも、これまたいまだからこそなんじゃないでしょうか。